広告で勝手にSHEINのページが開く件について — 原因と、効かなかった対策・いまの対策
公開: 2026年10月8日 / 対象: iCap / 状況: 対応中
結論: アプリの不具合ではなく、アプリに表示している広告の一部が、タップされていないのにリンク先を開くように作られていました。
9月23日〜27日に多く起きていたのはUnity Adsから届いた広告で、9月28日にほぼ止まりました。ただし10月に入ってからも、別の経路とみられるご報告が届いています。10月6日〜8日に、広告の配信会社ごとにSHEINの広告を止める設定を入れ、効果を確認しています。
訂正とお詫び: 9月30日と10月4日に入れた設定について、これまでお知らせ・ガイド記事・レビューへの返信で「該当する広告を表示しないよう設定した」「除外した」とお伝えしていました。実際には、この設定は該当する広告を「要確認」として検出して知らせるためのもので、広告の配信そのものを止めるものではありませんでした。止めるには、配信会社に別途ブロックを依頼する必要がありました(10月8日に広告配信会社に確認)。事実と違うことをお伝えしていました。申し訳ありません。
起きたこと
アプリを使っているだけで、何も押していないのに、Safariが開いてSHEIN(ファッション通販)のページへ移動してしまう、というご報告です。 「保存した動画を見ている最中、下の広告がSHEINになった瞬間に飛ばされる」「動画を保存している間に開いた」など、画面に触れていない時に起きています。
ご報告いただいたページのアドレスには、iCapの広告枠から開かれたことを示す番号(App Store上のiCapのID)が含まれていました。 このため、iCapの画面に表示した広告から開かれたものだと確認しました。
どれくらい起きていたか
広告配信の管理画面には、配信会社の一部について「広告が勝手にリンク先を開いた回数」を数える集計(Auto Redirects Report)があります。iCapのバナー広告の数字です。
| 日付 | 勝手にリンク先を開いた回数(Unity Ads経由・iCap) |
|---|---|
| 9月7日〜21日 | iCap 1日1〜208回 |
| 9月23日 | iCap 911回 |
| 9月24日 | iCap 1,180回 |
| 9月25日 | iCap 985回 |
| 9月26日 | iCap 1,511回 |
| 9月27日 | iCap 1,575回 |
| 9月28日 | iCap 2回 |
| 9月29日 | iCap 1回 |
| 9月30日〜10月7日 | iCap 0回 |
いちばん多かった9月27日は、その日のUnity Adsのバナー表示およそ76万回に対して1,575回で、およそ480回の表示に1回の割合です。 ただし、この集計は配信会社の一部しか数えていません。iCapの広告収益のおよそ75〜80%を占めるAppLovin Exchangeは、この集計の対象外です(10月8日に配信会社に確認)。 そのため「9月30日以降は0回」は、Unity Ads経由の分が0回という意味で、全体で起きていないという意味ではありません。
原因
アプリの画面に出る広告は、アプリの開発者が1つずつ選んで貼っているのではなく、広告の「枠」だけをアプリが用意し、そこに何を出すかを広告配信会社がその都度決めています。 いまの広告は小さなWebページとして表示され、中にプログラムを入れられます。 本来は「タップされたらリンク先を開く」ように作るべきところを、「表示されたら、タップされたことにしてリンク先を開く」ように作られた広告が混ざっていました。 アプリ本体がサイトを開いているのではなく、広告配信のルールにも反する広告です。
- 9月23日〜27日の大量の発生: Unity Ads(iCapの広告の配信会社の1つ)から届いたSHEINのバナー広告でした。広告の記録(Ad Review)でも、この期間にUnity Ads経由のSHEINのバナーが記録されています。
- 10月3日以降のご報告: Unity Adsの集計には出ていません。広告の記録には、AppLovin Exchange経由で「見た目は別の会社の広告なのに、登録上はSHEINの広告」というものが1件残っていました。この経路の可能性が高いと考えていますが、確定はしていません(推測)。
- 開かれたアドレスは、SHEINのページの前に、クリックを記録して転送する計測用のアドレスを経由していました。
同じ種類の報告は、ほかのアプリの開発者からも以前から出ており、広告を出すアプリで広く起きうる問題です。
行った対策と、効いたかどうか
| 日付 | 対策 | 効いたか |
|---|---|---|
| 9月30日 | 広告の記録機能(AppLovinのAd Review)に、shein.com・m.shein.comを「問題のある移動先」として登録 | 配信は止めていなかった。該当する広告を「要確認」として検出して知らせる機能で、止めるには別途ブロックの依頼が必要でした。Unity Ads経由の発生は、登録の2日前(9月28日)にすでに止まっていました |
| 10月4日 | 同じ機能に、onelink.shein.com(計測用の転送アドレス)を追加 | 同上(配信は止めていなかった) |
| 10月6日 | AppLovinに停止を依頼し、shein.com・m.shein.com・onelink.shein.comをアカウントでブロック | AppLovinの広告に効く。ただし、広告に登録された移動先が一致する広告だけで、移動先が空の広告はすり抜ける。10月7日0時30分ごろにも1件ご報告あり |
| 10月8日 | Unity Adsで、SHEINの広告を個別にブロックし、広告主(SHEINのアプリとサイト)を配信しない設定を追加 | 確認中 |
| 10月8日 | AppLovinが、SHEINのiOSアプリを宣伝する広告をアプリ単位でブロック(AppLovin Exchange・AppLovin Bidding・AppLovin Network) | 確認中。移動先が空の広告にも効く見込み |
9月28日に止まったのは、こちらの対策の効果ではありません。9月30日の登録より前に止まっており、広告主の掲載終了か、配信会社側の対処によるものとみられます(推測)。 当初は「設定を入れた」ことと「止まった」ことを結びつけてお伝えしてしまい、さらに設定そのものの働きも取り違えていました。
いまの状況(10月8日時点)
- iCapの広告を配信している会社のうち、収益の大部分を占める2社(AppLovin・Unity Ads)で、SHEINの広告を止める設定が入りました。
- 残りの配信会社(Meta、収益の数%)は未対応です。
- まだ「止まった」とは言えません。10月9日以降のご報告と、広告の記録を見て、結果をこのページに追記します。
開いてしまったときは
- 開いたページでは何も入力しないでください(ログイン・住所・カード番号など)。
- Safariのタブを閉じて、画面左上の「◀︎」またはホーム画面からアプリへ戻れば大丈夫です。ページが開いただけで、ウイルスが入ったりデータが読まれたりすることは通常ありません。
- アプリを削除する必要はありません(削除すると保存したデータも消えることがあります)。
- また起きた場合は、起きたおおよその日時と開いたページのアドレス(またはスクリーンショット)を、アプリの設定タブ →「このアプリについて」→「バグ・要望をメール」からお知らせください。どの配信会社の広告かを突き止める、いちばんの手がかりになります。
これから
- 収益よりも止めることを優先します。umeboのアプリは広告の収益で無料版を提供していますが、利用者の方が意図しない操作をさせられる広告は出しません。
- 新しいご報告があれば、日時とアドレスから配信会社を特定し、その会社でブロックと通報をします。
- 広告が切り替わる間隔が短いほど、こうした広告に当たる回数が増えるという報告があります。間隔の見直しも検討します。
この件で学んだこと
- 「設定を入れた」と「止まった」は別のことです。設定の働きを公式の説明と配信会社への確認で確かめてから、お知らせするようにします。
- 勝手に開く広告の集計は、配信会社の一部しか数えていません。数字が0でも、ほかの経路で起きていることがあります。利用者の方からのご報告(日時とアドレス)が欠かせません。
仕組みと、ほかのアプリで同じことが起きたときの対処は、アプリの広告で勝手にSHEINへ飛ばされるのはなぜ?仕組みと対処法にまとめています。
用語
- 広告配信会社: アプリの広告枠に、どの広告を出すかを決めて届ける会社です。iCapでは、AppLovin(MAX・Exchange)、Unity Ads、Metaなど複数の会社から広告が届きます。
- Ad Review: AppLovinが提供する、アプリに表示された広告の記録・確認の機能です。表示された広告の一部を記録するもので、すべてではありません。
- Auto Redirects Report: Ad Reviewの中の、「広告が勝手にリンク先を開いた回数」の集計です。対象は一部の配信会社だけです。
数字の出どころ: AppLovin Ad ReviewのAuto Redirects Report(iCap・Unity Ads Bidding・バナー、2026年10月7日に確認)、広告の記録(Creatives)、AppLovinサポートの回答(10月6日・8日)。 利用者数に当たる数字は含まれないため、「利用者の何%」とは言えません。